2017年4月 7日 (金)

五万三千円である意味

もとより俳句や短歌が好きな私は、ネットで俳句募集等の表記をみつけるやいなや、すぐに飛びついていとも簡単に個人情報もろとも無防備にアクセスしてしまう。

酔っ払っているときには、その傾向が顕著で、俳句に限らず、エッセイや論文的な項目にさえ、身の程も知らずに応募してしまっている。
私のPCにエッチな迷惑メールが溢れる要因のひとつでもある。
そんな日々の中、応募したのさえ忘れかけた頃にそういったサイトから何らかの返信がある。
先日も夜の九時過ぎに携帯にかかった市外局番03で始まる番号から呼び出された。
知人なら、こんな時間に電話したって酔っ払って会話にもならぬ私の素性はご存知のはず。
わっつはぷん!とばかりに通話ボタンを押せば妙齢な女性の声で、「MOUKUNさんの携帯でよろしかったでしょうか?」
よろしいよろしい。よきにはからうぞよ。女性のお声にはたちまち従順になってしまう情けないおじさんである。
「踊るさんま御殿のひとこと体験談募集の担当をさせて頂いています〇〇と申します。」
ん?・・・あ!思い出した!随分前に酔っ払ってPCで投稿したやつ。
「それで・・ご本人確認のために、どのような投稿内容だったか今一度かいつまんでお話いただけますか?」
テーマは「妻に言ってしまった後でシマッタ!と思った一言」であった。
生憎、今現在携帯電話で会話している私のテーブルはさんだ向かい側にワイフがいる。
咄嗟に「あ・・・行ってないわよ。みたいな。」と話のオチの部分を抜粋して暗号のように彼女に伝えた。
「あはは!それですね。」いたずらっぽく笑いながら理解してくれた彼女は返す刀で「ご住所はこれで間違いないですね?」と問うてきた。
確認すると次に「番組で再現ドラマの冒頭に投稿者様のお写真を掲示させていただきますので、その写真を連絡先まで送付願います。」ときた。
とはいえ、間抜け面を公共電波に載せることなど滅相も無い。
「後ろ姿でも結構です。ただし版権の発生するようなキャラクター物であるとか商品名の解る品物だけは排除願います。」
みなまで言うな。わかるぞよ。
かくして頭にビッグダディみたいな緑色のタオルを巻き、最近手放せなくなったサバエブランドの老眼鏡をかけ、「俺はこれ以上でもこれ以下でもない!ごめんなさいっ!これでいいんだろっ!」とばかりにスマホで頭上から自撮りした。
翌日、受け取ったメールの宛先に馬鹿面を添付メールした。
「再現ビデオの内容には若干の編集を加える場合もありますし、各種事情により直前で不採用という事象も生じます。」
あいしーです。大人の事情で地球は回っておりますです。はい。
「ご採用の際には、後日五万三千円の現金書留をご送付させていただきます。」
おお・・・。
何故に五万三千円という中途半端な・・答えは御殿の5とさんまの3みたいだ。
いずれにせよ金欠病というやっかいな難病に苦しむ身には朗報である。
ワイフに気づかれぬように放映日当日にはテレビの前に陣取っていたものの、おりしも親族のトラブルの渦中で、テレビどころではなく終始ワイフとの問答となる。
世の中、そういうふうにできているものだ。
チラとだけ自身の緑タオルと投稿が再現ドラマに構成されているのは確認できた。
採用・・・・・
さて・・これからが大変である。
現金書留には承認が必要なはず。
私が現場に出ている間にワイフが受け取ったら・・・・。
「そこにお座りなさい。」と禅問答が長々と繰り広げられることは必至である。南無。

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