2008年12月 5日 (金)

ミクロの決死圏

検査結果を一人で聞きに行くと、悪い報告の場合、握りつぶし

かねない私の性格を熟知したワイフが同行して病院へ。

問題児につきそう母親のような状態で、小競り合いをしながら

診察室の前に到着した。

お好み焼きが二枚は焼けるくらいの長い時間待ちぼうけを

くらって、やっと呼び出しの院内ポケベルが振動した。

マスクを取ると小室哲也によく似たH医師は、モニターの

映像を指差して躊躇せずに言い放った。

「レントゲンに異常が見られます。」

なかなかまじまじと見る機会もなかった己の腸のレントゲン。

自分で言うのもおこがましいが、太く立派で男前に写っている。

これのどこが異常だとおっしゃってけつかるんだろうか?

「この…盲腸のあたりに3~4cmの腫瘍状のものが見えます。」

どうも素人目で見ると判然としないのだが、小室さんがそう言う

んだから、まあ、そうなのであろう。

病理組織を調べてみないと正確な診断はできないので、次回

ファイバースコープによる精密検査を余儀なくされる。

またまた屈辱と羞恥に苛まれるのである。

もう…ヤダ。あたい。

自分自身、23歳まで婦人科の医師をしていたので(嘘)想像

がつくのだが、病変のある部位が直腸側ではないので、幸い

人工肛門を施す必要は無いであろうが、サイズから鑑みて、

開腹手術はまぬがれないであろうし、転移についても慎重を

期する必要があろう。

どうやら長丁場となりそうな気配が濃厚であるが、入院生活

ともなると美人看護師さんにちやほやされる自分を妄想して

自然と鼻の下を伸ばしている脳天気なクランケであった。

まったく。キミだけはね。殺しても死なないよ。

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